徒然雑記 第12回「テストのつくり方」

こんにちは、ゆぴるんです。

 

 

 

 

前々からここでも書いているように、私は腰が悪いのですが、

 

新しいバイクを買ってしまいました(#^.^#)

またスポーツタイプです(●´ω`●)

 

こういう状況になって、人と会うことが制限されたことでライダーが増加したそうですが、

一時期は外出そのものが制限されたり、そうでなくてもはばかられる時期もあったので、

以前のように気がねなく外に出て、人に会える時が来るといいですね。

 

 

 

さて、今回は以前からちょくちょくふれていた「テストのつくり方」について書いてみたいと思います。

 

ただし、これはあくまで「私の場合」ですので、すべての先生方や問題作成者がそういう風に考えているわけではないことは、事前にご承知おきください。

 

 

 

 

塾講師時代、私の専門教科は社会科で、小テスト、月に1回の単元別テスト、塾内模試などの作成経験があります。

また、日本全国さまざまな公立高校や私立高校、ときには大学受験問題の分析や解説などもしてきました。

 

その経験からいうと、テストには目的によっていくつかの種類があって

その種類によって出題する問題にもいくつかの種類があります

 

まず、テストの種類には以下のものがあげられます。

①学習内容が身についているかどうかを確認するテスト(小テスト、単元テスト、定期テスト など)

学力を判定するテスト(実力テスト、塾内模試、スコア式の各種検定試験 など)

合否を判定するテスト(入学試験、合否式の各種検定試験 など)

 

また、問題の種類については以下のものがあげられます。

a. 全員に正解してほしい問題(基礎レベル;ベースの点数や平均点、合否の基準点を設定するための問題)

b. 正解できる受験者とそうでない受験者が分かれる問題(標準レベル~中級レベル;点差を生み出して合否などを分けるための問題、ここをうまく作れるかどうかで意図したとおりの試験にできるかどうかが決まる)

c. 正解させないための問題(上級レベル~無理ゲーレベル;100点を取らせないための問題、試験作成者のプライド、受験者にとっては捨て問)

 

①ではa.を多くし、②や③ではb.とc.を中心に構成します。

この組み合わせや割合を調整することで、試験前にあらかじめ平均点の予想や合否の基準点を設定します。

この事前設定と試験後の実際の平均点などを比較することで、試験をうまく作ることができたのかどうかを反省し、次回の問題作成に活かします

 

さらに、回答形式では

α. 記号問題(選択肢から選んで記号で答える問題)

β. 一問一答式(答えになる単語を書いて答える問題)

γ. 記述問題(指定された文字数内で説明記述をして答える問題)

があります。

 

これらを①~③、a~c.と組み合わせます。

どの回答形式(問題形式)で作問するかは、試験の目的や採点方法、受験者数によって変わります。

 

ここで、ひとつウラ話というか、知っておくと考え方が少し変わるかもしれない話をしておきます。

それは、α. 記号問題についてです。

 

よく、四択で迷ったら3かウかcか、とりあえず「3番目」を書けば当たる確率が高い、というような話がありますが、

この説に根拠があるかどうか、という話です。

 

 

というのも、この記号問題が先述のa~cのどの種類の問題なのかによって、選択肢のなかの正答の配置は違うからです。

 

そもそも、記号選択問題である以上、正答率が0%になることはありえません

つまり、記号問題である限りa.の基礎問題かb.の頑張れば正解できる問題であるはずです。

 

a.の場合、問題レベルは基礎レベルである可能性が高いので、選択肢として与えられる語句そのものも基礎レベルのものが並んでいるはずです。

すると、出題者の意図としては、正解して得点を取ってほしいという思いと同時に、そのような基礎レベルをすばやくさばけるか、

逆に言うとこのような問題で時間がかかってしまうようならほかの問題には答えられませんよ、という試金石として記号問題を出題します。

 

そういう場合、正答はどこに置くかというと、選択肢の後半(ウかエ)に置きます。

前半の選択肢をすばやくさばけるかどうかを試すわけです。

 

一方、基礎レベルとは言えない問題の場合は、問題ごとに正統の位置が変わってきます。

要するに、出題者の意図として、「悩んだ後で正解してほしい問題」なのか、「悩んだ後で得点差をつけたい問題」なのかによって、

選択肢の前半に正統を持ってくるのか、選択肢の真ん中に正統を持ってくるのかを変えるということです。

 

「悩んだ後に正解してほしい問題」の場合は、選択肢の前半に正答を持ってきます。

繰り返し問題を読んでいると、どうしても前半の選択肢のほうが目にする回数は多くなります。つまり、その刷り込みによって正解にたどりついてほしいということです。

 

一方で、検定試験や入学試験など、得点差をはっきりとつけたい問題の場合は、時間をロスさせつつ最後まで悩ませるためには、選択肢の真ん中あたりにそれっぽい語句をいくつか並べると効果的です。

 

もちろん、問題数や全体的な正答の配置バランスなどを考慮して選択肢を組むので、すべてが上記の通りというわけではありませんが…。

 

繰り返しますが、今回書いたことはあくまで私が塾講師だったころ、問題を作る際に意識していたことや、問題分析をするなかで「そういう傾向がある」と学んだことです。

ですから、すべての作問者がこのように考えているとは限りませんし、

もしかしたらこれからはAIなどによって記号選択問題の完全シャッフル化なども起こりうるかもしれません。

 

ただ、もし何かの際に試験を受けることがあったときに、

こんな話をしてるやつもおったなぁ~

くらいに思い出していただけると、この記事を書いた甲斐があったというものです。

 

 

今回はこれくらいにしておきましょう。

 

 

ありがとうございました。

 

ゆぴ